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村人たちのストーリー
ー ラオスの人々の暮らしー
ラオスの人々と聞いてみなさんはどんな暮らしを想像するでしょうか?国連の後発開発途上国(LDC:Least Developed Country)に認定されているラオスでは、国民の4人に1人が貧困レベル*を下回る暮らしをしており、その貧困層の大多数が農村に居住しています。農産品が農村世帯にとって最も重要な所得源であるにもかかわらず、生産性の低い自給自足農業が広く行われていることに理由があるといわれています。
*貧困レベル:ラオスでは世界銀行、スウェーデン国際開発庁などのドナーによる分析や議論の結果に基づいて貧困ラインが設定され、2020 年までに貧困を撲滅することが、国家の重要な開発アジェンダとされています
ー農家の人々と水牛ー
ラオスの農家にとって水牛は貴重な労働力であり、貴重な資産でもあります(1頭あたり約1200$)。1世帯あたり3~5頭の水牛を所有し、子供の教育費や、結婚費用、入院代等、現金が必要な時には水牛を売って支払います。彼らにとって貴重な労働力と資産である水牛ですが、予防接種の費用を支払う余裕がないため、水牛が病気で死亡することもあります。
ー農家の人々とラオスバッファローデイリーー
貴重な資産である水牛を、「乳製品を作りたいのでレンタル料を支払うから貸してください」という見知らぬ外国人からの提案は受け入れがたいものでした。加えてラオスでは乳製品を食べる習慣もありませんでした。ただ、これまで労働力として活用せず、ただ飼いならしていた雌牛が、彼らにとって新たな収入源になるというラオスバッファローデイリー(LBD)の提案は、農家にとって非常に魅力的なものでした。また水牛の正しい飼育方法が定着していない農家たちにとって、安全に健康に飼育するLBDの設備を知り、LBDへの信頼を深めていきました。
―お互いにとってWIN-WINな関係を実現ー
農家たちは1頭の水牛をレンタルするごとに約100$の収益を得ています。それだけでなく、LBDが提供する農家への水牛飼育プログラムによって水牛の健康状態は改善し、予防接種の実施によって子牛の死亡率は45%から10%にまで減少しました。
現在では約150世帯の農家からの協力を得ています。お互いの信頼関係のもと、ラオスの農家たちとLBDのビジネスは成り立っているのです。